2014年11月14日

竹差し

その昔、私が設計事務所に就職して最初に与えられた仕事は、
問屋に竹差しを買いに行き、それを加工することでした。

初出社で、そこがあなたの机ですから…と指差された机には、芯ホルダー・消しゴム・勾配定規・字消し板・円のテンプレート…と使い古されたT定規がおいてありました。T定規は別にして、その他の製図用具は出入りの事務用品屋さんにあるものなのですでに揃っていたけど、竹差しだけはその事務用品屋さんでは取り寄せられないし、問屋さんに直接買いに行った方が安いから…という理由で最初の仕事を言い渡されました。

買ってきた竹差しは計2本。昔からよくある30cmの竹差しだけどちゃんと設計用で、両側が1/100の目盛りの物と1/300の目盛りのものでした。

で、帰ってからその加工方法の説明を受け、加工を始めました。

切って削って、出来上がったのが、 ↓ 。

竹差し

あとは使いながら、気に入らないところに時々手を入れる。

写真の物は共に2代目です。

1代目はどこかの現場で紛失したか、参考にした図面に挟まったままになっている…はず。

竹差し

図面を描くのに使用するスケールは基本的にこの2本。いろんなスケールの図面をこの2本で描きました。三角スケールもあったけど、これで描くことに慣れてしまうと、ほかのスケールでは作業能率が下がりましたからね。

竹差し

写真は奥ピンになって肝心なものがボケてるけど、 ↑ ここまで薄く削っているので、そのしなりが図面にスケールを当てる時の強い武器になるんですね。
目盛り側は図面に密着させるために極力薄くする。
トレペを切るときのペーパーナイフにもなりますしね。

最近はCAD全盛というか、ほとんどがCADなので需要が減り、
今、この設計用の竹差しを探しても簡単には見つかりません。
以前探してみましたが、断念しました。
だから、貴重品なんです。




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:18│Comments(0)建築独り言
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