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2012年07月12日

前庭が欲しい「大阪府立中之島図書館 vol.1」

コリント式オーダーのギリシャ神殿風の堂々たる姿とその重厚感は圧巻です。
プロポーションも実に美しいです。
こういう正統派ってあんまりないように思います。

前庭が欲しい「大阪府立中之島図書館 vol.1」

ギリシャ神殿の手法といわれるエンタシス柱は、日本では唐招提寺や法隆寺にも見られます。ギリシャのそれの流れを汲んでいるとも言われていますが、ちょっと無理があるようにも思います。
流れを汲んでいるなら、どうやって伝わったのか?流れを汲んでいないなら、双方の先人達がなぜ同じ手法に辿り着いたのか?私には解明できませんが、いずれにしてもすごく壮大な話になりそうです。

前庭が欲しい「大阪府立中之島図書館 vol.1」

正面玄関が開いてるのを見たことはありません。正面の堂々たる姿とは裏腹に、図書館の入り口は正面階段の両脇から人目を憚ってコソコソと入る感じです。このギャップがおもしろいけど、初めて来た人は「ここでいいのかな?」って思うでしょうね。

前庭が欲しい「大阪府立中之島図書館 vol.1」

外観の写真を撮っていたら、ちょっと汚れた服装をしたおじさんに呼び止められて、「この建物図書館じゃなくなるらしいで。知ってるやろ!金儲けに使うねんて。何考えとんねん橋下は・・・!」と。

図書館じゃなくなるかどうかはこれから議論が尽くされるでしょうが、あのおじさんにまで文句を言わせる橋下市長の注目度はすごいなぁ・・・と感じました。

そういうおじさんたちは時間があるので、新聞を隅から隅まで読んでいて実に詳しい人が多いのも事実ですが・・・

前庭が欲しい「大阪府立中之島図書館 vol.1」
前庭が欲しい「大阪府立中之島図書館 vol.1」

大阪市役所と中央公会堂に挟まれて存在感が薄れてしまっているのが残念です。
正面の引きがもっとあって、芝生の前庭なんかがあれば、この外観、特に正面の姿がもっと生きてくるのになぁ・・・と思います。もったいないなぁ。

明日は内部へ。

<つづく>


大阪府中之島図書館
設計:野口孫市、日高胖
竣工:1904年
所在地:大阪市北区中之島一丁目2-10





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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:15│Comments(0)大阪の建築と雑記帳
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