2012年04月13日

建売住宅?

建売住宅?

桜もピークを過ぎ、散り始めたと思ったら、
以前、家の中で越冬中に間違って花をつけたハイビスカスが、
今度はベランダで早くも花をつけました。
花にとっては、やっと思い切り伸びが出来る季節になってきたようです。



さて、本題。
坂道を昇った突き当たりがT字路。
その突き当たりに一軒の住宅が…。

建売住宅?

なんか悲しくなります。
道路の正面には窓があるのに、塀も何もなく植栽も貧相。
当然視線がとまるところがないので、昼間もカーテンがなければ部屋の中まで丸見え。
夜になると坂道を車が上がってくる車のヘッドライトで部屋の中まで照らされてしまう。
明るいとは言えない坂道なので、車がヘッドライトを上向きにして走ってくると、2階の部屋の中まで照らされてしまうことも…。
また、上り坂だから少ないだろうけど、車のブレーキが調子悪いと家に突っ込んでくるかもしれない。

等…等…等…

いろんな想像をしてしまう。
こういうのを配慮が足りない設計…と私は教わりました。

正直、建売だと思っていたから、なかなか入居しないと思っていました。
でも知らない間にカーテンが…、

入居しちゃたみたい…。

たまたまこの住宅が前から気になっていたので例に挙げましたけど
他にもこんな建物がだくさんあります。
( この家の持ち主の方ごめんなさい…m( __ __ )m )
それは建売住宅と呼ばれる、施主不在で建てられた住宅に多いようです。

看板が出ていた訳ではないし、のぼりが上がっていた訳ではないので、
この家が建売住宅なのか注文住宅なのか、
はっきりしたことがわからなくなってしまいました。
でも、これが注文住宅だとしたら、もっと悲しくなります。


ある程度定番化された平面があって、
その平面が敷地に嵌れば、敷地周辺の環境なんて関係ない。
とりあえず建てて売れれば、それで良し。
そんな建物に惑わされてしまっているとしか思えません。

あまりお金を掛けたくないという価値観を否定はしませんが、
同じお金を掛けるなら、そういう配慮が感じ取れる家の方が、
安心感があるように思います。

住む人がいいんだからそれでいい、そんな考え方もあるのでしょうが、
この住宅を見ていると、そもそも住宅の満足感とか安心感ってなんなんだろう?
…と考え込んでしまいます。
たくさん考えて、さんざん迷って、家を持つことで満足してしまわないように。
そこからがスタートなんです。

気鋭の建築家の作品には、もっと開けっぴろげなものがありますが、それらの住宅には生活する側の「こんな風な生活がしたい!」、もしくはお仕着せかもししれませんが、建築家側の「こんな風に生活して欲しい!」という意図が感じられるものが多いです。しかし、これらの住宅にはそれも見えてきません。

私の感覚が古臭くて間違ったものなのかもしれませんし、
私には理解できないだけかもしれませんが…。




アーキスタジオ 哲 一級建築士事務所~ご相談から雑談までお気軽にどうぞ。建売住宅?




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 07:00│Comments(0)独り言
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