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2012年04月29日

京都文化博物館(別館)



日本銀行の京都支店として辰野金吾とその弟子である長野宇平治の設計により1906年(明治39年)に建築されたいわゆる辰野式。今は京都文化博物館の別館となっています。国の重要文化財です。




並びに建つ中京郵便局とともに、赤レンガが街並みに映えています。

京都をぶらぶらしていると、大阪や神戸と比べて、町家・面格子と赤レンガが多いような気がします。町家と面格子は京都というイメージと一致するところですが、赤レンガというのはイメージと違うな・・・と昔は思っていました。戦時中の空襲の被害が比較的小さかったことが影響しているのかな?などと考えたりもしましたが、赤レンガが多いというのも私個人の感想であり、ちゃんと比較した訳ではありません。いい加減な話です。

この赤レンガ。藤森輝信氏の「建築史的モンダイ」によると、日本人は明治の洋館といえば赤レンガをイメージするが、明治の西洋館に赤レンガが多いのは、当時近代化の参考にしたイギリスやドイツがたまたま赤レンガブームだったからだそうです。実際欧米では、赤レンガの表面に漆喰を塗って石の代用として使われたことの方が多く、参考にしたのがフランスやイタリアなら、白い壁になっていたかも…と。
そうなっていれば、日本の街並みの色合いがすこし違ったものになっていたかもしれません。


建築史的モンダイ (ちくま新書)

京都文化博物館の館内には、江戸時代末期の京の町家の表構えを復元した「ろうじ店舗」があり、なかなか楽しいです。内部の写真は例によっていいのがなかったので、また今度いい写真を撮ってきたらupします。

 ↓ は本館の玄関部分。




京都文化博物館別館
住所:京都市中京区高倉通三条上る東片町623−1
設計:辰野金吾+長野宇平治
竣工:1906年
規模・構造:煉瓦造2階建





大阪・吹田・千里ニュータウン/アーキスタジオ 哲 一級建築士事務所
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Posted by アーキスタジオ 哲 at 05:46Comments(0)京都の建築と雑記帳