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2012年02月16日

よみうり文化センター 千里中央

少し前の http://astkim.citylife-new.com/e22110.html の追記です。



新御堂の跨道橋の対岸付近からの写真。
後ろは千里朝日阪急ビル。22階建。



タイルの張り方に特徴があります。







ボーダーのように見える部分。
タイルが水切りのようにナナメに出っ張ってます。
濃い色のタイルなので壁のよごれはさほど目立ちませんが、
もし薄い色だったらこの水切りタイルが壁の汚れ防止になったと思います。
小技が効いてます。



煉瓦通りと名づけられた専門店街。




この柱型のタイルの張り方。
思い切りが良くていいですね。
このタイルだけで丸柱に変化が出てる。

水切りタイルといい、丸柱のタイルといい、タイルに厚みがあるからできる業。
今はなかなか出来ないです。だからこそ今の建築にはない堀の深さを感じます。




私は下の段のタイルの張り方に和風を感じます。



北西外観。モノレールを降りてくると、この外観が見えます。
千里中央には他にない重厚感が結構好きでした。

しかし、この建物はもうすぐなくなります。
総戸数550戸、高さ190m、54階建のマンションが併設された複合施設に建替えになります。

http://www.kepco.co.jp/pressre/2011/1020-1j.html
http://www.kepco.co.jp/pressre/2011/__icsFiles/afieldfile/2011/10/20/1020_1j_01.pdf

このプレスリリースには、マンションが建設される理由として次のようにあります。

「住宅施設については、関電グループが、多様なサービスメニューを取り入れた地域のランドマークとなるタワーマンションを建設・分譲し、幅広い世代層の方に対して、環境にやさしく災害に強い、安心・安全・快適なくらしを提供することで、千里中央地区の課題である少子・高齢化への対応を図っていきます。」

しかし、既にいくつかの高層ビルが建っているのでいくら一番高いとはいえ、
地域のランドマークに成り得ないと思います。
また、少子・高齢化は千里中央地区だけの課題ではありません。千里ニュータウン全体の課題です。
「千里中央地区の…」を「千里ニュータウン全体の…」と読み変えたとしたら、
千里中央に54階建のマンションが建つことは少子高齢化対策にならないどころか逆効果になると思います。
資金改修が早いマンションを建てないと再開発計画自体が成り立たない。
そんな本当の理由が見え隠れする付け焼刃的な理由なのです。

本当に千里中央に54階建のマンションが必要なのでしょうか?
賛否あるでしょうが、
私は今までに建った高層のビルも含めて、
千里には高層ビルは必要ないと思っています。


ちなみに ↓ は、
解体された槙文彦氏設計の千里中央地区センター跡地に、
2009年ごろに建った50階建のマンション「ザ・千里タワー」です。



高さ的には少ししか変わりませんが、
これが建ったことによって、千里の少子高齢化になんらかの好転が見られたのでしょうか?  


Posted by アーキスタジオ 哲 at 13:37Comments(0)大阪の建築と雑記帳