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2010年10月18日

平等院鳳凰堂と鳳翔館

何度見ても思うんですが、全体のプロポーションがとてもきれいです。
中堂とのバランスのせいか、翼廊はそれだけ見るとちょっと腰高なんだけど、2階の欄干で一度縦の線を切ってから屋根に至るバランスが抜群。
2階は欄干が廻っているけど、人が立てる高さではないらしいから、完全に飾りです。

古い建物で傷みが結構目立つので、近くで見るより、池の対岸から眺めるのがやっぱり一番きれいです。






今日の本当の目当ては鳳翔館。2度目です。
なかなか全貌を把握しにくい配置なんでわかりづらいんですが、シャープな建物でまっすぐに伸びる庇が特徴的です。
鳳凰堂の直近(左後方)に建っているんですが、地下をうまく利用した計画で、鳳凰堂を正面から見たときでも、その姿は視線に入りません。ちゃんと配慮してあるようです。
全体的にシャープで繊細だけど、木製の格子戸の意匠や休憩所の板張りなどがごつくて荒々しいものになっていて、工業製品を繊細に自然素材を荒々しくすることで自然素材が負けないように考えてあるのかな・・・と思ったり。
細部は徹底的にモダンで近代的なので、鳳凰堂との新旧の対比もおもしろい。

ストイックな印象の建物でした。









設計:栗生総合計画事務所(栗生明)
住所:宇治市宇治蓮華116
竣工:2001年


平等院から程近い宇治川の風景は「のどか」という言葉がぴったりでした。

  


Posted by アーキスタジオ 哲 at 14:05Comments(0)京都の建築と雑記帳