2013年12月14日

前庭型の長屋は…

前にも書きましたが、このあたりは大正12年に設立された阪南土地区画整理組合によって順次整備された町で、伝統的な住宅様式の長屋から和洋折衷、あるいは大胆な洋風の長屋まで様々なものが見られます。

寺西家阿倍野長屋のように都市ガスや各戸のガス風呂が完備された長屋のように、区画整理により生まれ変わり、当時の最先端の設備等を完備した、ある意味昭和初期の新興住宅地だったように見えてきます。

そんな昭和町界隈の長屋には、前庭型のものが多いです。

新興住宅地だったから、それが前置型の長屋と一線を画した高級感の演出だったのかな?

…などと歩きながら考えていたのですが、

前庭型の長屋は…

前庭型が高級感の演出だとすると、どこかで同じようなシチュエーションに出合ったような気がしてよくよく考えてみると、

前庭型の長屋は…
前庭型の長屋は…

その演出の仕方はマンションに良く似ています。

以前は、マンションの住戸に門扉なんてあるところがなかったけど、今はちょっと差別化したい住戸や、高級感を演出したいところは付いてますもんね。

マンションの場合は、共用部分が容積緩和になって潜在的な欲求が開花したのでしょうが、発想の根本は同じですね。

前庭型の長屋は…
前庭型の長屋は…

いつの時代も考えることにそう大差はないのかもしれません。

前庭型の長屋は…

 ↑ 前庭型の長屋の形をそのままに、現代的な改修が施された住戸もたくさんあります。

 ↓ のように洋風のものまであって、デザインも多彩です。

前庭型の長屋は…
前庭型の長屋は…

昭和町からは少し離れてしまいますが、

前庭型の長屋は…

塀が生垣化したものもありました ↑ 。

並びに門と塀のある長屋がありましたから、ここも同じような長屋の塀が生垣化したのかもしれません。

塀か生垣かだけの違いですが、前者は都市型、後者は郊外型っていう風に見えてくるのが不思議でした。



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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:30│Comments(0)大阪の建築と雑記帳
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