2012年04月14日

浜屋敷

JR吹田駅から徒歩15分、阪急の相川駅から徒歩10分くらいのところに、
江戸末期の庄屋屋敷を再生した吹田歴史文化まちづくりセンター「浜屋敷」があります。

浜屋敷
浜屋敷
浜屋敷
浜屋敷

平成12(2000)年5月に、市民の文化活動や交流の場として活用することを目的に所有者から歴史的古民家の寄付を受け、現在の姿に改修したもので、平成14(2002)年6月改修工事に着手し、平成15(2003)年3月に完成した…そうです。

市民の文化活動や交流の場として活用することを目的ですから、見学(無料)だけでなく、和室、蔵棟を貸室として利用することも出来ます。

そしておすすめはここにある「地車庫(だんじりこ)」。
毎年、吹田まつりの時に実際に曳行される「地車」7台のうち1台を、各自治体の協力の元で展示しています。

吹田に残る「地車」は建造年代や制作にあたった大工、彫り物師の名が書かれた棟札や墨書があること、また、建造時の姿や部材がかなり残っていることが高く評価されています。江戸時代に製作されて、7つの町に残されている「地車」は現在も曳行出来、平成10年9月吹田市有形民俗文化財に指定されています。私が見学に行ったときには、この内容のレクチャーをボランティアのおじさんから受けました。おそらく若い頃にはその曳行に参加したであろう、そのおじさんは、岸和田のだんじりにはない吹田のだんじりの特徴をわが子のことのように語ってくれました。

同じ吹田市にいてもちょっと地域が違うので実際にこれらの地車の曳行を見たことがありませんが、一度見てみたいと思いました。

 ↓ は今展示されている地車(浜の堂地車)です。
外からガラス越しにも見えますが、地車庫の中に入れてもらって写真を撮ったので引きがなく全体を把握しづらくなってしまいました。でも、逆に迫力は伝わるのではないでしょうか。

浜屋敷
浜屋敷
浜屋敷


以下、ホームページに掲載されているこの地車の説明文です。

天保頃に製作
彫師:小松源蔵 ともいわれる
 浜の堂地車は、正面の欄干部を手摺とせず、「富士の巻狩」を題材に採る彫刻をはめ、脇障子は側柱が欄干の柱を兼ねる仕様に造られ、棟端の鬼板を獅子面とせず「濱」の字を彫り込む獅子口にするなど市内の他の地車に無い斬新な意匠がみられます。
部材は細く対照的に彫刻は大きく彫り上げたものが多いという構成をとりますが、上層部は丈を高くし装飾を抑えて簡素にまとめ下層部では縁を支える肘木を多用することなど、全体に建築的な構成をはっきり見せる造りとなっています。彫り物に主体を移す傾向がみられる地車にあって、浜の堂だんじりは、あえて建築に主体をおく古風さを意識して建造されたとみられます。

住所:吹田市南高浜町6-21




大阪・吹田・千里ニュータウン/アーキスタジオ 哲 一級建築士事務所
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浜屋敷




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:24│Comments(0)大阪の建築と雑記帳
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