2015年08月20日

よく考えること

それなりに経験を積んできた人の直感的な判断は大局で見るとたいていの場合正しい。直感的な判断をしたうえで再度よく考えてみても、結果的に同じ答えに戻ってくることも多い。でも、だからと言って直感だけで片付いてしまうほどは甘くないともおもっている。

再度よく考えてみることは無駄ではなく、その過程が大切なことも多い。大局で元に戻ってきても、その過程を踏むだけで必ず何らかの差が生まれるんじゃないかとも思っている。…というよりは、細かな情報はその過程で生まれることも多いから、先に考えるか後で考えるかの違いになるのかもしれない。だが、先に考えておくと、結果的に二度目で再確認できるのでやっぱり先に考えておく方がより良いんだと思う。その過程をたどることがなんらかの深みを与えることも多い気がする。

考えることと考えないことの間に雲泥の差があるのは明らか。一度考えるよりも二度考えて再確認することの方が良いのも明らか。でも、考えすぎることはたいていの場合いい結果には結びつかない。だから考えずぎない程度によく考えないといい答えは見いだせないし、いい物にはならない。その辺りが究極に難しい。

よく考えること

これは最初の考えをまとめる時もそうだし、変更があった場合も同じ。いろんな細部の組み立てが頭の中にあって、どこかに変更があった場合、その時点でもう一度組み立て直さないといけない。どこまで戻るかはその変更の大小ではなく、その変更が影響を及ぼす範囲による。だからこそ時間もかかるし手間もかかる。

よく考えた結果として、直感で得られた大局と違う答えが出た経験があると、考え直したり組み立て直す作業をしないと不安で仕方がない。そうやって考えることは、答えが変わらない場合でもその作業が確実に熟成度に関わってくる…はず。熟成度という得体のしれないものを自分で感じ取ることはなかなか難しいけれど、よく考えることでいろんなことが整理できる。それも大事。だからこそよく考えることは大切。

「考えてみ。」事務所に勤めている時によく言われた。当時はその意味がわからなかったが、今は知らず知らずのうちにもう一度考えたり組み立て直したりしている。決めきれないときは考え直す。どこかにヒントがあるはず…と。あの時に指示されたことの正解がこれなのかどうかはわからないけど、今はそうだと思って臨んでいる。




タグ :ひとりごと

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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:20│Comments(0)建築独り言
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