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2013年12月15日

長屋の2階の軒は…

このあたりの長屋の多くは、寺西家阿倍野長屋と同様、軒裏現しのものが多かったのですが、

 ↓ こんな形の軒のデザインも何軒かは見られました。





あることはあったのですが、今回歩いた範囲では本当に数軒しか見られませんでしたが、こんな軒が空堀界隈には、







…と、もっとたくさんありました。

蔵などの塗り込めの軒の意匠が派生したもので、防火性能を意識して発生した形だと思われますが、昭和町界隈に多い前庭型の長屋よりも、前置型の長屋に多い形なのかもしれません。(これだけで、結論付けはできませんが…。)

表屋造などの町家にも見られます。

あまりスマートなデザインではありませんし、一軒ではかなり重い感じになるけど、最後の2枚の写真のようにこれが並ぶとそれなりに見えてきますよね。

追記

この軒の形は箱軒といいます。

名前がどうしても出てこず、本でも探しきれなかったため、名前を書けずにさらっと流したつもりだったのですが、円満字さんが教えてくれました。関東大震災後の防火規定の改定で発生した形だそうです。法的な制約があったからか、デザイン的に面白いからかはわからないけど、大正から昭和初期にかけてそこそこ流行したそうです。




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:30Comments(0)大阪の建築と雑記帳