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2012年04月21日

せんちゅうパルの屋根

せんちゅうパルの屋根。

せんちゅうをよく利用される方、
こんな形 ↓ なの知ってましたか?



たぶん…
「見たことあるけどそんなのだったかな?」
そんな印象なのではないでしょうか。

実は、よく見ると面白い形をしてるんです。




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:06Comments(0)大阪の建築と雑記帳

2012年04月20日

視覚効果

視覚効果という視点で建物を見てみます。



大きなはね出しです。



大きなはね出しである事は確かなのですが、はね出してる部分の揚げ裏が奥まで面一で伸びていってるので、更に大きなはね出しに見えます。よくやる手法ですが、すっきりとした矩形がはね出してる事でよりその効果が大きくなっているように思います。

電線が…(しつこい!)





廊下が飛んでます。



基本的には屋外階段から直接あるいは若干の廊下を通るだけで住居にアクセスできる配置で、それ程目新しいものではありませんが、4階部分で繋がる廊下でその印象が大きく好転、オリジナリティーを感じるものになっています。
廊下は ↓ のようにEV塔に繋がっています。



この廊下のあり方について、機能的には賛否あるでしょうが、ありきたりにならないための視覚効果はかなり大きいと思います。

ある意味、建築をきれいとかカッコよく見せるのは、この視覚効果をいかにうまく操るか…という作業だと思います。大変難しい作業で、なかなかうまく行きませんが…。

ちょっといつもと違う視点で建築を感じてみてください。
見慣れた建物にも新しい発見があるかもしれません。




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:34Comments(0)大阪の建築と雑記帳

2012年04月19日

T字の十字架

ベランダの花盛り。



「ディアスシア ダンサー」。
タグがなければこの花の名前を書くことは出来ませんでした。
春秋に花をつける多年草だそうです。
冬越しの開花です。



さて、このブログの3月16日の記事「カトリック千里ニュータウン教会」に書いた他愛ない疑問について、先日メールによるご教示を戴きましたので紹介させていただきます。



メールによると、
「カトリック千里ニュータウン教会」の南側壁面のT字型は屋根からの雨を受ける雨樋で、意図的なのか偶然なのかわからないが「T字型の十字架」になったこと。
今は「ラテン十字」という文字通りの十字型の十字架が主流ですが、「T字型の十字架」が使われた時代もあり、今もフランシスコ会の修道士の方々が首に掛けているシンボルの十字架はT字型であること。
「T字型の十字架」は日本人にとっては「道教のTao(道)」という言葉にも通じるものであること。
などのご教示をうけました。
また、この教会の道順を尋ねられたことが幾度となくある…ということについては、
特に有名な何かがある訳ではなく、コストの関係で奥まった場所にしか建設できなかったため道がわかり難く、道を聞く人が多いのだ…ということでした。

立地についてのお返事を読んでいて、ふと沖縄の「聖クララ修道院」を見学させていただいた折にシスターからお聞きしたいろいろな話を思い出しました。いろんな事情で条件は悪くなっても、とにかく祈りを捧げるための場所を提供したい、そんな風に読み取りました。そういえば、「聖クララ修道院」もカトリック系なので、その精神の根源はひとつということなのでしょう。

T字の十字架があったことについては、以前なにかで見聞きして知ってはいたのですが、具体的なことは何も知りません。何も知らないからこそ、Tの形を見て「T字の十字架?」という風に勝手に連想した訳ですが、根拠がないのでああいう表現になりました。あと誠に下種な話で恐縮なんですが、私の下の名前のイニシャルがT。これが「T」に関心を示した潜在的な原因であるような気もします。そんな素朴な子供っぽい疑問に、真摯に、しかも明快にお答えいただいたことに感謝いたします。

文章に知識と品格を感じるようなご丁寧なメールでした。
W様、本当に貴重な情報を戴き大変勉強になりました。有り難うございました。
今後もいろんなご意見をお聞かせ下さい、よろしくお願い申し上げます。



カトリック千里ニュータウン教会 ホームページ 
→ http://homepage3.nifty.com/st_peter/




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:27Comments(0)独り言

2012年04月18日

リンク切れ

ご迷惑をお掛けした方は少ないと思いますが、
ブログの引越しに伴う画像へのリンク切れの修正が、
たぶん…完了しました。

今後ともよろしくお願いいたします。




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 18:20Comments(2)独り言

2012年04月18日

大阪産業創造館

大阪市東区役所跡に建つ「大阪産業創造館」。

しかし「東区」とは、古いなぁ。
大阪市中央区は1989年に東区と南区が統合されて出来ました。
同時に、北区と大淀区が統合され北区になりました。
若い人はもう知らないだろうけど…。

改めて考えると、1989年といえば平成元年。
合区は、昭和天皇が崩御し平成に変わった年だったようです。
そこは記憶がありませんが、
文部大臣だった小渕さんが「平成」という文字を掲げていたことと、
私が勤めていた会社の住所が、南区周防町から中央区東心斎橋に変わり、
住所が長くなったと感じたこと、
名刺や会社の封筒が一新されたことなどを思い出しました。
そんな古い話どうでもいいか…。


話を元に戻します。

大阪産業創造館のファサード。
壁面をボートが走り、その航跡が広がっていきます。



調べると、
団塚栄喜氏(デザイナー)の「宝の艀(はしけ)」という作品らしいのですが、
インパクトがあります。斬新です。

近づいて見上げるとこんな感じ ↓ 。



ちゃんと波形のように浮き上がってる。

石の目地部分に金属板(?)を挟み込んで、
それが壁面から浮き上がることで波が表現されています。
なかなか手の込んだ造りです。

なぜボートなのか?
なぜその航跡なのか?
ひょっとして、「船場」繋がり…?

見つけました。


「宝の艀」
かつてこの地は水運の便が良く、廻船、艀などの多くの船が行き交い、船場の発展に大きく貢献した歴史を持つことから、当時の光景を思い起こさせるような、水と艀をモチーフにしたアートワークである。
 外壁の石張りの横目地をステンレスとし、一部を変形させて壁面全体に水の造形をつくりだしている。波の先端の黄金の小舟は宝船であり、よく見ると七福神が、全員で力を合わせて櫓を漕いでいる。それは豊かな未来へ向けて漕ぎだす中小企業のあきんどの姿を象徴している。波の表情は、見る角度や時間によって様々に変化し、通りを行く人々の目をいつも楽しませてくれる。(団塚栄喜)

以上、㈱環境美術研究所のホームページ
http://www.e-art-studio.co.jp/company/c_index.html  から引用。



船場つながりと言うのもあながち間違いではなかったようですが、
ボートに乗ってるのが七福神とは…。
今度じっくり見てみよう…。

大阪産業創造館:大阪市中央区本町1丁目4−5




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 05:53Comments(0)大阪の建築と雑記帳

2012年04月17日

旧大阪教育生命保険ビル 

昨日のフローイングカラスマに絡めて辰野式で…。

適塾、愛珠幼稚園から少し南に下ったところにある旧大阪教育生命保険ビル。
昨日と同じ、辰野・片岡建築事務所による建物で、これは大阪。
シェ・ワダ高麗橋ビルだったはずですが、
今は「OPERA DOMAINE KOURAIBASHI (オペラ・ドメーヌ高麗橋)」になってます。



電線が…

で、電線が…


雰囲気が似てますね。
この赤レンガに御影石の白い帯が特徴で、辰野式と呼ばれている。
東京駅とか京都文化博物館、中央公会堂なんかと同じですね。

昨日の建物よりも少々重厚な雰囲気があるのは、
ディテールの彫りの深さと色が起因してると思います。

この建物の南隣が「日本基督教団浪速教会」。
東隣が高級料亭「高麗橋 吉兆」で、
全面道路には黒塗り高級車が並びます。

竣工:1912(明治45)年
設計:辰野片岡建築事務所
施工:営繕司直営
構造:煉瓦造2階建
住所:大阪市中央区高麗橋2-6-4







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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:11Comments(0)大阪の建築と雑記帳

2012年04月16日

フローイングカラスマ



烏丸通りと蛸薬師通りの交差点南西角にあり、
廻りが高層ビルの中にあってもその存在感は抜群。

旧山口銀行京都支店(旧北國銀行京都支店)として
辰野・片岡事務所の設計により建てられたもので、
今はカフェ「フローイングカラスマ」となっています。
grafがリノベーションとインテリアデザインを担当したそうです。



竣工 : 1916(大正5)年
設計 : 辰野・片岡建築事務所
住所 : 京都市中京区烏丸通蛸薬師下ル手洗水町645





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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:01Comments(0)京都の建築と雑記帳

2012年04月15日

2012年04月14日

浜屋敷

JR吹田駅から徒歩15分、阪急の相川駅から徒歩10分くらいのところに、
江戸末期の庄屋屋敷を再生した吹田歴史文化まちづくりセンター「浜屋敷」があります。






平成12(2000)年5月に、市民の文化活動や交流の場として活用することを目的に所有者から歴史的古民家の寄付を受け、現在の姿に改修したもので、平成14(2002)年6月改修工事に着手し、平成15(2003)年3月に完成した…そうです。

市民の文化活動や交流の場として活用することを目的ですから、見学(無料)だけでなく、和室、蔵棟を貸室として利用することも出来ます。

そしておすすめはここにある「地車庫(だんじりこ)」。
毎年、吹田まつりの時に実際に曳行される「地車」7台のうち1台を、各自治体の協力の元で展示しています。

吹田に残る「地車」は建造年代や制作にあたった大工、彫り物師の名が書かれた棟札や墨書があること、また、建造時の姿や部材がかなり残っていることが高く評価されています。江戸時代に製作されて、7つの町に残されている「地車」は現在も曳行出来、平成10年9月吹田市有形民俗文化財に指定されています。私が見学に行ったときには、この内容のレクチャーをボランティアのおじさんから受けました。おそらく若い頃にはその曳行に参加したであろう、そのおじさんは、岸和田のだんじりにはない吹田のだんじりの特徴をわが子のことのように語ってくれました。

同じ吹田市にいてもちょっと地域が違うので実際にこれらの地車の曳行を見たことがありませんが、一度見てみたいと思いました。

 ↓ は今展示されている地車(浜の堂地車)です。
外からガラス越しにも見えますが、地車庫の中に入れてもらって写真を撮ったので引きがなく全体を把握しづらくなってしまいました。でも、逆に迫力は伝わるのではないでしょうか。






以下、ホームページに掲載されているこの地車の説明文です。

天保頃に製作
彫師:小松源蔵 ともいわれる
 浜の堂地車は、正面の欄干部を手摺とせず、「富士の巻狩」を題材に採る彫刻をはめ、脇障子は側柱が欄干の柱を兼ねる仕様に造られ、棟端の鬼板を獅子面とせず「濱」の字を彫り込む獅子口にするなど市内の他の地車に無い斬新な意匠がみられます。
部材は細く対照的に彫刻は大きく彫り上げたものが多いという構成をとりますが、上層部は丈を高くし装飾を抑えて簡素にまとめ下層部では縁を支える肘木を多用することなど、全体に建築的な構成をはっきり見せる造りとなっています。彫り物に主体を移す傾向がみられる地車にあって、浜の堂だんじりは、あえて建築に主体をおく古風さを意識して建造されたとみられます。

住所:吹田市南高浜町6-21




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 06:24Comments(0)大阪の建築と雑記帳

2012年04月13日

建売住宅?



桜もピークを過ぎ、散り始めたと思ったら、
以前、家の中で越冬中に間違って花をつけたハイビスカスが、
今度はベランダで早くも花をつけました。
花にとっては、やっと思い切り伸びが出来る季節になってきたようです。



さて、本題。
坂道を昇った突き当たりがT字路。
その突き当たりに一軒の住宅が…。



なんか悲しくなります。
道路の正面には窓があるのに、塀も何もなく植栽も貧相。
当然視線がとまるところがないので、昼間もカーテンがなければ部屋の中まで丸見え。
夜になると坂道を車が上がってくる車のヘッドライトで部屋の中まで照らされてしまう。
明るいとは言えない坂道なので、車がヘッドライトを上向きにして走ってくると、2階の部屋の中まで照らされてしまうことも…。
また、上り坂だから少ないだろうけど、車のブレーキが調子悪いと家に突っ込んでくるかもしれない。

等…等…等…

いろんな想像をしてしまう。
こういうのを配慮が足りない設計…と私は教わりました。

正直、建売だと思っていたから、なかなか入居しないと思っていました。
でも知らない間にカーテンが…、

入居しちゃたみたい…。

たまたまこの住宅が前から気になっていたので例に挙げましたけど
他にもこんな建物がだくさんあります。
( この家の持ち主の方ごめんなさい…m( __ __ )m )
それは建売住宅と呼ばれる、施主不在で建てられた住宅に多いようです。

看板が出ていた訳ではないし、のぼりが上がっていた訳ではないので、
この家が建売住宅なのか注文住宅なのか、
はっきりしたことがわからなくなってしまいました。
でも、これが注文住宅だとしたら、もっと悲しくなります。


ある程度定番化された平面があって、
その平面が敷地に嵌れば、敷地周辺の環境なんて関係ない。
とりあえず建てて売れれば、それで良し。
そんな建物に惑わされてしまっているとしか思えません。

あまりお金を掛けたくないという価値観を否定はしませんが、
同じお金を掛けるなら、そういう配慮が感じ取れる家の方が、
安心感があるように思います。

住む人がいいんだからそれでいい、そんな考え方もあるのでしょうが、
この住宅を見ていると、そもそも住宅の満足感とか安心感ってなんなんだろう?
…と考え込んでしまいます。
たくさん考えて、さんざん迷って、家を持つことで満足してしまわないように。
そこからがスタートなんです。

気鋭の建築家の作品には、もっと開けっぴろげなものがありますが、それらの住宅には生活する側の「こんな風な生活がしたい!」、もしくはお仕着せかもししれませんが、建築家側の「こんな風に生活して欲しい!」という意図が感じられるものが多いです。しかし、これらの住宅にはそれも見えてきません。

私の感覚が古臭くて間違ったものなのかもしれませんし、
私には理解できないだけかもしれませんが…。




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Posted by アーキスタジオ 哲 at 07:00Comments(0)独り言